ニュースで「日本人の金融資産の平均は○○万円」という話をよく耳にする。
しかし、この数字だけを見て「自分は平均以下だから貧しいのか」
あるいは「思ったよりみんなお金を持っているな」と考えるのは危険である。
本当に見るべきなのは中央値だからだ。
平均値と中央値の違いは前回のブログで理解していただけたと思う。
今回は、J-FLECが公表している「家計の金融行動に関する世論調査」をもとに、日本人の金融資産の平均値と中央値を見ながら、なぜ投資が必要なのかまで考えてみたい。
平均値と中央値の違い
まずは簡単におさらいしておこう。
平均値とは、「全員の資産を足して人数で割った数字」である。
一方、中央値とは、「資産額を少ない順に並べたとき、ちょうど真ん中の人の資産額」である。
資産には一部の超富裕層が存在するため、平均値は大きく引き上げられてしまう。
そのため、日本人の実態を見るには中央値の方が参考になることが多い。
日本人の金融資産(二人以上世帯)
2025年調査では、おおよそ次のような結果となっている。
| 年代 | fffff平均値 | 中央値 |
|---|---|---|
| 20代 | 約400万円 | 約130万円 |
| 30代 | 約850万円 | 約300万円 |
| 40代 | 約1,200万円 | 約500万円 |
| 50代 | 約1,800万円 | 約700万円 |
| 60代 | 約2,400万円 | 約1,200万円 |
| 70代 | 約2,300万円 | 約1,300万円 |
※概数。詳細はJ-FLECの年代別集計を参照。
平均値と中央値はなぜこんなに違うのか
例えば60代を見ると、平均は約2,400万円。しかし中央値は約1,200万円しかない。
つまり、
「平均の半分しか持っていない人が、ちょうど真ん中」なのである。
これは超富裕層が平均値を大きく押し上げているからだ。
例えば、
- 9人が1,000万円
- 1人が3億円
だった場合、平均は3,900万円になる。
しかし9人は1,000万円しか持っていない。
このように平均値だけを見ると、「みんなお金持ち」のような錯覚が起きる。
年齢が上がるほど資産は増える
年代別に見ると、20代から60代にかけて資産は着実に増えている。
これは当然で、
- 給料を貯める
- 投資する
- ボーナスを運用する
という期間が長くなるからである。
一方で、内閣府の分析でも、60代以降は資産が急激には減っていないことが示されている。
退職後も大きく資産を取り崩さず保有し続ける世帯が多いことが背景にある。
なぜここまで差が付くのか
同じ会社員でも、60歳で
- 500万円の人
- 5,000万円の人
が存在する。
何が違うのだろうか。もちろん収入差もある。
しかし、それ以上に大きいのが「投資をしてきたかどうか」である。
例えば毎月3万円を年利7%で30年間積み立てれば、およそ3,600万円に成長する。
複利の力は非常に大きい。
逆に、投資をせず預金だけで過ごした場合、この差は埋めることが難しい。
平均値ではなく中央値を見よう
ニュースでは平均値がよく使われる。理由は計算が簡単だからだ。
しかし、自分が世間のどの位置にいるか を知りたいなら、
中央値を見る方が圧倒的に参考になる。
実際、年収でも資産額でも、
平均値より中央値の方が「普通の人」の実態に近い。
まとめ
日本人の金融資産を見ると、
- 平均値は高い
- 中央値はかなり低い
ということが分かる。
これは一部の資産家が平均値を押し上げているためである。
だからこそ、「平均より少ないからダメだ」と悲観する必要はない。
重要なのは、
これから資産を増やす行動を始めることである。
新NISAやiDeCoなど、資産形成を後押しする制度も充実してきた。
平均値に一喜一憂するのではなく、自分自身の資産を着実に増やしていくことこそが、本当の意味で豊かな人生につながるのである。
健闘を祈る!!

